FAQとは、商品・サービスの購買前後によくある質問と、それに対する回答をまとめたもの。
|売りかた大全集
FAQの概要
FAQは、第一義的には、顧客からの質問に対して、問合せを受けることなく回答することが目的です。それにより、業務の効率化を図るものとして活用されています。売りかたとしての活用は、そこから一歩進んで、導入検討時によくあるネックに対する回答を丁寧に入れ込んだり、見込み客が自らは気づかないかもしれない論点について、先回りして回答しておきます。
FAQが充実していることにより、あなたの商品・サービスは多くのユーザーを抱えていて、購買後も充実したサポートが受けられそうなことを、見込み客は直感的に理解します。また、長文形式のランディングページ上では、見込み客がに対して先回りしたFAQを設置しておくことで、「分からないからやめておこう」というもったいない失注を防ぐことにもつながります。
エクセルやGoogleスプレッドシートでまとめたものを基本とし、ゆくゆくはヘルプページまたはFAQページの構築を目指していきます。発展的には、ユーザー側が便利な使い方などを投稿できるユーザーコミュニティと連携させると、ファンづくりにも一役買います。
また、よくある質問はセールスやマーケティングに活かす情報の宝庫と言えます。社内でもしっかりと情報を共有し、施策に活用していきましょう。FAQを継続的に収集して活用していくことは、見込み客があなたの会社の購買サポートに満足しやすくします。AIを組み込んだチャットボットとの連携も検討するといいかもしれません。
FAQを導入すべきなのは
FAQは、使いこなせるかどうか?という不安が購買のネックとなりやすい商品・サービスの場合は、特に有効です。また、カスタマーサポート・カスタマーサクセスに人員を割きにくいような、中小規模の事業においても有効に活用できます。
既存客のファン化という観点でも、オンボーディングから中上級の使いこなしまで、カスタマーサクセスが発信すべき情報の一環でFAQを活用することで、より顧客行動の深い部分にあなたの商品・サービスを入れ込むことができます。
とはいえ、出来上がれば大きく労力を削減することが可能なFAQですが、構築までのステップはハードルが低いわけではありません。第一歩として、テキストでの問合せを収集することはもちろん、カスタマーサポートやセールスが受け付けた内容についても必ず記録をつけるように徹底することからはじめましょう。
FAQの成功ポイント
FAQを導入の際は以下の点にご留意いただくと、成果が出やすいです。
①担当者をおいて計画的に取り組む:特にセールスチームは、FAQのための記録をつけることを嫌がることが多いです。会社全体として取り組むべきことだという経営陣からの号令のもと、兼任でもいいので担当者を指名して計画的に取り組んでいきましょう。
②回答が十分か計測する:回答内容が不十分だと、見込み客が検討を断念する要因となりやすいです。必ず社内の適切な方に回答記入してもらいましょう。質問者の状況によって場合分けした回答を用意し、それぞれセールスとエンジニアが回答を記載する事が必要なケースもあります。尚、FAQページとして構築できる場合は、「役に立った」ボタンの設置なども有効です。
③資産として捉える:FAQが整備されていないと、いつまでも、回答の決まっている同じ質問への対応に、社員の時間が奪われ続けます。FAQ1件をしっかりと丁寧に整備することは、そうしたムダをなくしていく意味で、資産として捉えるべきものです。
FAQをほかの売りかたと比較
FAQを、よく比較される売りかたと並べてチェックしてみましょう。
注)各項目については、独自の調査等により記載しております。追加・修正のご依頼はこちらからお願いします。
FAQの導入・運用・改善にあたっての注意点
FAQでは、以下の点にご注意ください。
①継続的に見直す:自社の商品機能やサービス拡充がない場合でも、市場の成熟度やプレーヤーの変化、またユーザーの熟練度などにより、よくある質問とそれに適した回答は変化していきます。同じ質問でも、改訂が必要ですので定期的に見直していきましょう。また、、新たに増えてきた質問を収集し、FAQに搭載していくことは仕組み化していきましょう。
②コンプライアンスに注意する:特に専門的な回答が必要な場合は、各士業法に触れないかなど、法令に留意します。また商品・サービスによっては、ユーザーの誤使用により災害・事故・疾病等を発生させることがあります。そうしたリスクの有無も含めて、回答記述の際は十分注意しておきましょう。
FAQの導入5ステップ
step.1 設置場所を決める
社員が回答用に参照するだけの簡易的なものだけでいいのか、本格的なWebサイトとするのかの方針を決めておきます。それにより、どの範囲での質問・回答をつくっていくかといった構成を考えます。
step.2 質問・回答を収集する
記録や社員アンケートなどから質問を抽出し、適切な社員に回答記入を依頼します。進捗が悪い場合は個別に状況を確認するなど、きめ細やかな対応をしていきましょう。
step.3 整理してコンテンツ化する
あらかじめ決めておいた設置場所に適した形でコンテンツ化していきます。場合によってはチュートリアル動画制作なども必要かもしれません。
step.4 露出と社内周知をする
Webサイトの場合は公開し、社内用だけであれば全社員に通達します。尚、どちらの場合であっても、社員や既存客に対してFAQを整備した事実を周知しておくことは効果的です。
step.5 検証・改善する
まずは回答に対する評価をし、次いで質問数を把握しておきます。知りたい質問・回答が見つからない、というネックが生じやすいので、検索性もチェックしてください。また、よくある質問を見るようにうながすことでコミュニケーション不足になっていないかも見ておきましょう。
おまけ.スベらないダンドリシート
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FAQに関してよくあるご質問
Q.外注できますか? |
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A.サイト設計やフォーマットの提供、校正などは外部に依頼することもできますが、社内の労力をゼロにはできません。1つ1つの回答にかかる手間を最大限に省く工夫をしてください。 |
Q.FAQを見ないで質問がきます |
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A.一定数そういう見込み客はいます。とはいえ、可能な限りFAQを読んで解決してもらいたいので、露出の方法が適しているかを確認してください。 |
Q.回答しにくい質問が多いです |
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A.場合分けした回答ができないか検討してください。社外秘を含むため明確に答えにくいときや、セールスからしか回答しないことについては、その旨掲載し、問合せ方法を併せて記載しておきましょう。 |
Q.回答が分かりにくいようです |
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A.文章の構成を確認してください。見出しは適切か、5W1Hが揃っているかなどをチェックします。尚、実際の作業などに関する質問であれば、動画や画像を使ったチュートリアルなどを検討してみてください。。 |
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