クラウドファンディングとは、開発しようとしている新商品について、インターネット上で不特定多数の資金の出し手(≒予約購買者)を募る手法。そもそもは資金調達の手段。
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クラウドファンディングの概要
「つくる前にリリースして売る」ことができるのがクラウドファンディングの最大の特徴と言えます。買いたいと思っている、というあいまいなステータスではなく、将来の買い手が先にお金を払ってくれるので、資金を回収した状態から製造がスタートできます。また、商品・サービスに付加した独自の優待なども売ることができるので、上手く使えば強力な手法となりえます。
他方で、クラウドファンディングでものを買うのは、いわゆるイノベーター層とアーリーアダプター層が大半を占めることを認識しておく必要があります。また、大量販売をするには向いていないので、テストマーケティングとして導入し、生のフィードバックを収集して正式販売に活かす、という活用をオススメします。
また、クラウドファンディングという名称がトレンドにあった時期には衆目を集めましたが、一般に定着してくるにつれ、より購買層が限られてきたと考えた方が賢明です。既存客に対してのみオープンにする、少量生産しかできないものを高粗利で販売するために使うなど、戦略立てて活用していきましょう。
クラウドファンディングを導入すべきなのは
クラウドファンディングは、トレンドになりやすい商品・サービスで、テストマーケティングにおいては特に有効に使えます。また、企画製造ができる企業で、限定したターゲットだけに少量生産・販売を繰り返していく場合は有効に使えます。
また、クラウドファンディングに対するレスポンスがいいのは、既存顧客の中でもファンといえます。そうしたファン層にしっかり追加販売しつつ、新しい見込み客に対してはなかなか手に入らない限定の先行販売品であるという見せ方をしていきましょう。
クラウドファンディングの成功ポイント
クラウドファンディングを導入の際は以下の点にご留意いただくと、成果が出やすいです。
①オープンから初速を大事にする:販売状況(資金の集まり状況)が見える化されることがほとんどです。そうするといわゆる美人投票になりやすいので、資金が集まっていることがひとつの信頼性を高める要素になります。事前告知をしっかり既存のリストに配信するなど、オープン初日の勢いをつけるようにしましょう。
②お客様の声を取得できるようにする:売れ行きをみて本生産に移った場合、クラウドファンディングでのお客様の声が集まっていると、とても売りやすくなります。また、特にテスト要素が強いときは、商品自体の改善にもしっかりつなげましょう。
③目標金額を達成した事実を広告に使う:目標を超過するか、大きな金額を集めたなどの事実が本生産時に活用できます。つまり高い目標ではなく、確実に達成できる水準でオープンし、売り切れ状態をつくるようにしておきます。
④先進性を表現しきる:単なる少量生産ではなく、先進性を伴っている理由などのストーリーが伝わるように記述しましょう。それにより、応援の要素も込みでの価格設定(情緒的価値)でも資金を集めやすくなります。
クラウドファンディングをほかの売りかたと比較
クラウドファンディングを、よく比較される売りかたと並べてチェックしてみましょう。
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クラウドファンディングの導入・運用・改善にあたっての注意点
クラウドファンディングでは、以下の点にご注意ください。
①手数料込みの採算を把握しておく:基本的にはクラウドファンディングプラットフォームを活用することになります。手数料を考えずに導入すると、赤字になる可能性もあります。特に、価格設定は高めにしておくことをオススメします。
②資金が集まらなかったときのダメージは大きい:採算の観点もそうですが、従業員のモチベーション、既存客からの見え方などもふくめ、未達に終わった場合のダメージは大きいです。少なくとも初回は、控えめにみて確実に達成できる水準を設定します。
③プランを分かりにくくしない:テストも兼ねているからと、複雑なプランをつくってしまうケースがありますが、オススメしません。先進的であると、そもそもが分かりにくい商品・サービスであることが多く、プランまで分かりにくければ購入のハードルが上がってしまいます。
④気軽に前受金をつくらない:通常買い切りのビジネスにおいて、回数券をクラウドファンディングで販売しているケースがありますが、推奨しません。クラウドファンディングでは手数料分のコストがかかるので、1回ごとの採算は悪いです。前受金として入ったキャッシュは適切に管理しておきましょう。
クラウドファンディングの導入5ステップ
step.1 全体戦略を設計する
クラウドファンディングは、テストマーケティングの位置づけであることが多いため、その結果を使ってどうするのか?本生産に入るのかどうかなど全体をしっかりと設計しておくことが重要です。
step.2 事前告知できるリストを作成する
初速の勢いをつけるために、事前告知は必須と言えます。買ってくれそうなリストを作成して、まずはクラウドファンディングを出すという事実を告知し、ついでその概要やつくり手の想いなどを複数回に分けて発信しておきましょう。
step.3 プランとセールス文をつくる
シンプルな分かりやすいプランかどうか、セールス文は情緒に訴えるかを最低限のチェックポイントとします。価格は迷ったら高く設定します。
step.4 オープンする
オープン後は初日から数日がまずは大きな山場です。事前告知リストだけでなく、ありとあらゆる方法で告知し、資金の出し手を募りましょう。また、締切間際まで諦めることなく、最低限達成にはこだわってください。
step.5 検証・改善する
クラウドファンディングの結果をすぐに分析して、次の段階へ進む必要があります。事前告知リストからの購入者の把握や、お客様の声の取得、本リリースまたは第2弾の案内など手抜かりなく実行しましょう。
おまけ.スベらないダンドリシート
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クラウドファンディングに関してよくあるご質問
Q.自社での広告は不要ですよね? |
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A.そうとも限りません。事前告知リストが十分であれば広告は不要ですが、そうでない場合は有料であっても広告・広報による露出も検討した方が賢明です。 |
Q.複数の商品があるのですが |
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A.1つのページでは1種類の商品のみにしておいた方が賢明です。ただし、セット販売がいいかどうかを検討する場合に、パッケージと単品とを掲載するのはOKです。 |
Q.無形商材でも活用できますか? |
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A.出来ますが、有形商材に比べて難易度が高いです。そもそも、無形商材であればクラウドファンディングをする大義名分が立たなくなる可能性が大きいです。無形商材で成立するのはエンターテインメント分野やめったにできない体験を売る場合などに限られます。 |
Q.予約販売ではダメですか? |
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A.予約販売でも構いません。クラウドファンディングという名称が購買訴求に一役買いますが、有望リストや既存客との関係性が十分あれば、あえてクラウドファンディングにする必要性はありません。また、製造・納品までの期間が数ヶ月かかり、予約販売では難しいケースはクラウドファンディングを活用しましょう。 |
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